人的資本経営ラボGROWIN' EGG

800人のフランチャイズ社長たちを束ねる真髄とは?

イベントレポート「第1回スクランブルエッグ」(1)

「人的資本経営ラボGROWIN' EGG」編集長の羽生祥子と副編集長の石原直子が、気になるゲストをお呼びして、熱いトークを繰り広げながら企業事例やお役立ち情報をお届けするオンラインイベント「スクランブルエッグ」がスタート! 2023年2月28日の第1回は、2人のスペシャルゲストをお招きした。本記事では1人目のゲスト、センチュリー21・ジャパン代表取締役社長の園田陽一さんの「人育ての真髄」を紹介する。
聞き手/羽生祥子(「人的資本経営ラボGROWIN' EGG」編集長)
    石原直子(「人的資本経営ラボGROWIN' EGG」副編集長)
文/米川春馬

社長たちにこそ、教えあい、認めあう交流の場が必要

――フランチャイズ社長の皆さんの成長をどのように支援しているのでしょうか?

園田:センチュリー21では、フランチャイズ社長同士の交流が極めて盛んです。社長たちが経営課題を議論しあい、教えあい、お互いを認めあっています。社長とは孤独なもので、誰も褒めたり、教えたりしてくれる人がいません。だからこそ、社長同士の交流に意義があるわけです。

――本部では、社長同士の交流を促すためにどのような仕掛けをしているのですか?

園田:私本部は、社長同士が会うきっかけづくりをしているだけです。皆さんが連帯したい気持ちを持っていますから、きっかけさえ作れば、あとは自発的に行動するんされるわけです。センチュリー21の強みの1つは、やはり社長が800人名もいることです。これだけいれば、どこかに気のあう仲間や相談に乗ってくれる先輩を見つけられます。

センチュリー21の「人育て」について濃密に語っていただいた

――大規模フランチャイズならではの長所ですね。他の業態の企業は、センチュリー21の人材育成をどう参考にしたらよいと思いますか?

園田:社長間でも各社内でもそうですが、センチュリー21では「先輩―後輩の恩送りの関係」がさまざまなところに見られます。先輩が後輩に何かを教えたら、後輩は先輩に恩を返すのではなく、そのまた後輩に恩を送ればよいんです。そうした恩のつながりを大事にしながら、人が集まって働くことに価値がある、というのが私たちの考え方です。
一番大切かつ難しいのは、恩を送ったり送られたりしながら、相互にリスペクトしあい、自由にものを言いあえる関係をつくり、維持することです。私たちが目指しているのは、センチュリー21をそうした関係で満たすことなんです。

――「勤勉」。いまどき口にしにくいですが、やはり変わらずに大事で、何にも恥じることのない言葉ですね。お話しを伺ったのはたった30分でしたが、優れた経営と人の幸せを両輪で実践していることがよくわかりました。今日はありがとうございました。

  • 園田 陽一さん

    株式会社センチュリー21・ジャパン/代表取締役社長